毎年、国土交通省が1月1日時点での全国の標準値における土地の価格を公表しています。
1970年から公表していますので、50年以上のデータが蓄積されていますが、国土交通省のHPでは平成9年からのデータから見ることができます。
🏯松本市の令和4年度の公示価格はというと・・・
2年前と比較して、住宅用地については0.7%ほど上昇していますが、商業地については1.9%ほど下落しています。結果、全体としては0.64%ほどの下落となりました。
商業地については、まだまだ新型コロナの影響もあるのでしょう、昨年に引き続き下落しています。深志1丁目や中央1丁目といった駅前周辺などは2.5%ほど下落しており、特に新型コロナの影響が大きく出ています。
住宅地で最も高かったのが松本城北側の開智1丁目で、88,200円(㎡)・291,570円(坪)。商業地で最も高かったのは駅前の深志1丁目で、233,000円(㎡)・770,248円(坪)となっています。
住宅地の平均は48,085円(㎡)・158,960円(坪)、商業地の平均は95,561円(㎡)・315,904円(坪)、全体では63,736円(㎡)・210,697円(坪)となっています。この結果から松本平では、坪20万円前後という大まかな相場感があるような気がします。
💰公的な評価にはどんなものがあるのでしょう
公的な基準価格には、国交省が出す「公示地価」、県が出す「基準地価」、国税丁が出す「路線価」と、主に3つの公的地価があります。
主な目的は、バブル期のように個別要素で地価が急騰しないように参考価格を発表して、バランスを保つために発表しているとも言えます。
不動産業者で売却査定を依頼された時などは、あくまでも参考価格にはしますが、不動産は道路条件や環境など個別事情が大きく反映されるので、個別要素を反映させて調整を入れて算出します。最終的にはいくらくらいであれば需要があるのかという判断になります。
国や県が道路拡幅等で払い下げ(買取り)をする際には、こういった価格を基準とします。また、「路線価」は主に相続税や贈与税の課税評価の際の指標となっています。
決めごとは大切ですが、個別要素の大きい不動産に関して言えばあまり参考にはならないというのが正直な感想ですが、個別の取引で価格を決めかねている場合には、こういった公的な基準価格を参考にすれば話が進むということもあるかもしれませんね。