新築一戸建ての購入か、実家の敷地内に新築住宅を建築するかでしばらく検討していたご夫婦が、最終的には実家にあるほぼ使っていない2階建ての離れをリフォームして住もうということになり、かねてよりご相談いただいていた弊社でお手伝いさせていただく運びとなりました。
そこそこ大規模なリフォームとなりますので、金策が必要ということになりローンの段取りに入りました。住宅ローンというと自宅の建築や購入のためのローンというイメージがありますが、リフォームでも利用できる金融機関は多くあります。ということで金利が低く長期で返済が可能な住宅ローンでの検討に入りました。
住宅ローンは原則、不動産を担保にするのですが、今回は母屋や付属建物全てが親の名義となっていて、さらに古い建物ですので登記の状況が現状と合っていないという状況です。離れのみのリフォームと言っても金融機関は敷地内の建物全てを担保に入れる必要があるということで、現状に合わせた滅失の登記や変更登記が必要になります。
さらにリフォームする離れは母屋の付属建物なので、それぞれに借入する方の名義が一部でもなければいけないということで、親子間での贈与契約による所有権の一部移転の必要もあります。贈与税が発生しないよう基礎控除内に収まる範囲での持分の検討も必要になります。
これらの手続きは専門家に依頼することになりますので、数万円~十数万円の費用が発生しますが、金利の低い住宅ローンを利用するためには必要な経費ということになります。担保を必要としない無担保ローンであればこのような面倒はございませんが、金利が2倍程度になり、返済期間も短くなりますので、月々返済額や総返済額は多くなってしまいます。
リフォームローンであってもローン控除は利用できますが、今回に限っては建物の築年数が要件を満たしておらず、また予算の都合もあり、耐震補強して耐震適合証明書を取る予定もないので、ローン控除の利用はできないということになりました。
また、そこそこ大規模なリフォームになると、固定資産税が増額されるケースなどもあり考えが及ばないこともあります。不動産会社主導で協力会社さんと連携しながらお役に立てることも多々ありますので、ご相談いただいて良かったと思っていただけるようご協力させていただきます。