先日、大阪府で全国で初となる行政執行による木枝の切除が行われました。インターホンで呼び出しても反応がなかったため、市長自らの宣言により道路にはみ出た木枝の切除がなされました。木枝の所有者である住民の同意はないと言っていました。
敷地の外にまではみ出している木の枝、切っていいのかいけないのか、当然他人の所有物である木枝を勝手には切除できませんが、令和5年4月より施行された法改正により、隣地や道路にはみ出た木枝を一定の条件のもとで自ら切除できるようになりました。
一定の条件とは、所有者に催促しても応じない場合、所有者が誰だかわからない場合、そして急迫の事情がある場合とされています。今回の大阪のケースでは見た限り車の通行ができないとまでは言えないようですので、所有者が応じないために執行されたと思われます。
市道に大きくせり出しているため、5年以上も前から通行の妨げにもなるということで、所有者の住民に対応を求めてきたようです。そもそも道路にはみ出ていますので、法に基づいて切るように求めても全く反応がなかったので通告をして切ったとのことでした。
映像ではインターホンで呼び出した場面が流れていましたが、事前に弁護士名で通告書を送付しているものと思われます。それも無視した結果、最後通知をしてすぐに切除に踏み切ったのでしょう。5年以上も放置するくらいですから反応は期待できないですね。
切除費用は家の住民に請求するということでしたが、これもまたすんなりとは行かないと予測されます。ただ一旦は税金で支払いますので、支払わないでいると滞納となり資産の差し押さえなどに移っていくこともあり得ます。大事になる前にこの法改正を機会に考え直していただきたいものですね。