気が遠くなる半世紀50年住宅ローンはどうなのか

ひと昔前までは住宅ローンの最長返済期間は35年間でした。それが今では半世紀、最長50年間の返済期間設定が可能な商品が各金融機関から出ています。遠い先のことは誰にも予測はできないですが、借金が50年間続くという事実だけ考えると気が重くなります。

50年ローンと言っても必ず50年かけて返済する必要はもちろんございません。ボーナスや退職金で前倒しで返済することも可能です。繰り上げて返済すれば50年間払い続けるよりは総額の返済額は抑えられますので、事務手数料があればそれも加味しながら検討するようにしましょう。

50年ローンの一番のメリットは1回あたりの返済額が少なくて済むことです。返済額が少なくて済むということは、収入に対しての返済額の割合（返済比率）が低くなりますので金融機関の審査にも通り易く、主に20～30代の若い世代に向けた商品と言えるでしょう。

デメリットも当然あります。長期間払い続けることになるので利息や保証会社へ納める保証料が多くかかります。保証料は50年分を一括で納めることもできますので、その際は途中で返済が完了すると一定の割合に応じて返金されることになります。

また老後の資金の不安が高まるという心配もあります。例えば30歳で50年間の住宅ローンを利用した場合、毎月の支払いを50年間続けるとなると80歳まで続くことになります。いくら人生100年時代と言えどもさすがに現役でバリバリ仕事をしているかは何とも言えないところです。

松本市の地元の金融機関でも取り扱いをしているところはございますが、まだまだ限られていますので金利の比較検討があまりできないというデメリットもあります。まずは給与振込や公共料金の支払いでお付き合いのある金融機関に相談するとよいでしょう。

現在は取り扱いのない金融機関の参入が増えて金利競争が適度に行われるようになれば、今後50年ローンが主流となってくるのでしょうか。個人的には60～70歳までには返済が完了するプランで検討するのが健全なような気もしますが、ひとつの選択肢として今後も注目したいところです。