不動産会社等が中古住宅を買い取ってリフォームして販売する中古再生住宅。2000年前後からリノベーションという概念が出始め、今では数多くの会社が参入しています。松本市でもポータルサイトを見ているだけでも6~7社の専門会社が掲載されています。
再生住宅と言われるくらいですから、かなり大がかりなリフォーム工事を施します。多くの会社では水回り設備の新品交換は必須、フローリングや壁紙の交換や補修を行い、場合によっては外壁や屋根の張替え工事まで行うこともあります。
どこまでリフォームするかの判断は、適正な市場販売価格の設定と利益率の設定から逆算して決めます。それゆえに物件ごとにリフォームの範囲やそのまま利用できるかどうかの判断が変わってくるため、物件を見ていると何となくリフォーム費用の限界を感じたりすることもあります。
多くの再販会社ではそのまま使えるものは使うというスタンスですので、例えば床や壁はフルリフォームしていても冊子や網戸はそのままというケースもあります。全居室の冊子を交換するとなると、枠の交換も含めて相当な費用がかかりますので後回しになるのも分かります。
先日に弊社仲介で販売した中古再生住宅も、水回りや建具、床や壁紙は新品に交換されていましたが、冊子はそのまま利用されていました。さらに外壁も上塗り塗装が施されていましたが、瓦屋根については汚れを落としてそのまま利用されていました。
築後45年以上経過していましたので、水回りの配管が心配でしたが設備を交換する際に全て新品に交換されていました。多くの再生住宅には2年間の欠陥修理保証が付いていますが、中古住宅を購入する際には水回りと配管の状態については必ずチェックするようにしましょう。
中古再生住宅は基本的にはそのまますぐに住める状態ですが、カーテンやエアコン等の設備は別途必要です。今回の物件の購入者はさらに、既存冊子がシングルガラスでしたので、防寒対策として内側にペアガラス冊子を増設することにしました。
また2階にエアコンを設置するのに室外機を瓦屋根に設置するのは憚れるということで、アルミ製の後付けバルコニーを設置されました。もともとバルコニーがなかったので物干し場としても利用できるのでとても便利だと思いますが、結果、100万円以上の追加工事となりました。
再生中古住宅に限らず新築でも個々の事情によっては追加工事が発生しますので、資金計画は多少の余裕をもって検討するようにしましょう。