不動産の売却査定の方法にはネットとアナログがあります。ネットであれば一括査定専門サイトや、それぞれの不動産会社のホームページ内にある査定依頼、アナログであれば不動産会社に電話もしくは物件エリアの不動産会社に直接出向いてお話を聞きに行くなどの方法があります。

査定価格には大きく分けて一般市場での販売価格と不動産会社などが直接買い取る買取り価格があります。市場で販売する際には不動産会社が仲介に入って、紙媒体やネットで販売活動を行いますので、購入検討者の多くは一般個人となります。

市場価格での販売となりますが、情報取得が容易な現代においては目の肥えた検討者も多く、あきらかに相場より高い場合はその時点で敬遠されます。逆に相場より安いと広告の反応も飛躍的に増えますが、安くなっていると何か問題がある物件なのではと疑心暗鬼になるものです。

相場より安い物件には、問題を抱えているケースが多いですが、住宅用地にしては面積が大きいあるいは敷地の形状が悪く無駄な部分ができてしまうといった物理的な問題であれば、建築計画に支障をきたさない方にとっては割安に購入できる可能性もあります。

一方、前面の道路が狭く車の通行が困難、敷地に入るまでに狭く長い通路を経由しなければならないといった場合は相場よりかなり安くなっているケースが多いですが、よほど好条件の立地でもなければ少ない需要の中でも時間をかければ売却できる可能性はあるでしょう。

一般市場価格は立地や物件の状況によって価格が決まりますが、不動産会社が提示する価格にはバラつきがあります。売却側の心理としてはなるべく高額で査定してくれた会社に依頼したいところですが、需要に見合わない価格だと第一印象が悪く、結果時間ばかり経過するということもしばしばです。

市場価格での査定を依頼する場合は、買取り価格の検討もするとよいでしょう。市場価格に比べて多少価格は下がるというデメリットはありますが、手間暇かけずにすぐに現金化できるというメリットがあります。買取りを行っていない会社もありますが、依頼すれば取引先等の会社に提案してくれる場合もあります。

仲介価格は会社によってまちまちで、売れる可能性がある価格に設定することが多いですが、買取り価格はズバリその会社が購入する金額です。こちらも会社によって多少の差は出ますので、仲介会社に依頼するかあるいはご自身で2~3社に依頼して、価格や対応の良し悪しも含めて検討しましょう。