奈良県の斑鳩にある「法隆寺」。聖徳太子が建立した世界最古の木造建築として知られています。
築後約1,300年もその姿を保ち続けています。桧(ひのき)を使っていて、定期的なメンテナンスをしているは言え、ほんとに奇跡ですよね。
現在の木造住宅は高精度で加工された木材を、現場で組み立てるというのがほとんどです。プレカットと言われる部材を組み立てて、強度が必要な個所には金具で固定するといった具合です。
見たところいつまでも建っていそうな雰囲気は出ていますが、寿命ってあるのでしょうか。
法定耐用年数は22年となっていますが、これは実際の寿命ではなく、減価償却の計算に使われるものです。鉄骨で27年、鉄筋コンクリートで47年と定められています。
住宅ローンを利用する際にも、金融機関の評価の基準とされることもあります。
逆に言うと築後22年以上経った木造住宅の評価はほぼゼロ?というわけではございませんが、借入額に少なからず影響はしますので、中古住宅の購入を検討されている方はひとつ参考にしていただければと思います。
実際は、土地の評価や借りる方の属性などで総合的に審査することになります。
国土交通省の資料に、木造住宅の平均寿命は最新のデータでは65年とされています。
これは建て替えや火災等により消失してしまった建物は除いていて、通常のメンテナンスを施した上での平均値を表したものだそうです。ここ15年程で寿命が約20年も長くなっています。
65年と言えばほぼ2世代は持つということですね。
要は木造の材料自体の寿命は長く、もともとの構造的な欠陥や、あるいは大敵である雨漏り等がなければ木造住宅は長持ちするということですね。
ひとつの指標として、住宅性能評価というものがあって、その中の項目に、劣化の軽減に関することということで、劣化対策等級というものが定められています。
構造躯体等に使用する材料の交換等、大規模な改修工事を必要とされるまでの期間を伸長するために必要な対策の程度が定められていて、等級1~3でランクされており、最高等級は3です。
等級3だと、おおむね75~90年まで期間を伸長するために必要な対策が講じられているとされています。ほぼ3世代ですね。
長持ちする家を検討する際には是非チェックしてください!