ほとんどの人が未経験の不動産売却は金額も大きいこともあって、何から手を付ければよいのか不安になるものです。まずは物件近くの不動産会社に相談に行こうと考えるのが普通ですが、いきなり初めての不動産会社を訪問するというのは抵抗があるものでしょう。

弊社にもいきなり売却相談に来られる方はそう多くはいません。社員も地元出身者ではございませんので知人の紹介というのも少なく、相談に来られる方は以前にお取引させていただいた方や取引業者さんからのご紹介、あるいはネット検索してある程度弊社のことをお調べいただいてからご訪問されます。

ご相談者の中には公的な価格や近隣相場をしっかり調査して来られる方もいますが、これはとても良い心がけだと思います。何の知識もなく漠然と相談に行ってしまうと、不動産会社側の都合の良いように誘導されて買いたたかれたなんてことも実際に聞きます。

売却することを決めたらまずはネットに掲載されている情報でも十分に相場観が身に付きますので、いくつかの民間サイトや国交省が運営している不動産情報ライブラリ、国税庁が毎年公表している路線価なども見ながら売却価格のイメージをもつとよいでしょう。

相場の価格で売却することが全てではなく、いつまでに売却するかによって価格の検討は変わります。一定の時期までに早目に売却したとなれば、多少でも価格を下げて不動産会社に買い取ってもらうというのもひとつの方法です。その際にも相場観があれば買取り価格に納得することができるでしょう。

時間がかかっても高く売りたいという場合は、多少の価格上乗せを検討するかとは思いますが、これについては慎重に検討する必要があります。あまり欲を出し過ぎると最初から市場で敬遠されて時間ばかりが経過して、結果的に相場価格にも及ばないという可能性もあります。

売却価格が決まれば不動産会社と媒介契約を結んで、ネットや紙媒体等での広告活動に入ります。特別な広告で実費費用を請求されることもございますが、多くの場合は費用はかかりません。あるいは買取りで話がまとまれば早ければ1~2週間で現金化という運びとなります。

売却までに権利証の確認、運転免許証やマイナンバー等の本人確認、実印と印鑑証明の準備を行います。売主側の費用は基本的にはございませんが、権利証がなかったり、登記上の住所の変更や担保権の抹消手続きが必要な場合は数万円の費用がかかります。あとは不動産譲渡税の申告を忘れないようにしましょう。