玄関先等に表札を掲げるのはもちろん義務ではございませんし、それぞれの自由ではあります。
最近は、個人情報の流出を危惧して、特に女性世帯では表札を付けない方も増えているようです。
表札を掲げる最大の理由は、郵便物の配達が確実に行われるためでしょう。
昭和初期頃から、郵便物を「住所」に届けるというよりも、宛名の個人を重視して配達するようになってきたことで、表札が普及してきたと言われています。
これはしかし日本特有の文化であって、欧米ではプライバシー保護の観点から表札を出すという文化はございません。
現在はマンションも増えて、部屋番号があれば郵便物が間違って届けられるという心配も少くなってきていますし、それよりも個人情報として、妙な犯罪にまきこまれるのではないかという心配をする方が増えてきたと言われています。
実際あるマンションで調査したところ、表札を出していないという部屋数が半数以上あったという調査結果もあるようです。
これと言ってメリットはなさそうな気がしますが、新築した方であれば、頑張って買った自分のお城という気持ちを実感するために、表札にもこだわりを持って出すというのはすばらしいことだと思います。
あとはもちろん、郵便物が誤配される可能性は格段に下がるでしょう。
またプライバシー保護の観点とは逆行しますが、オープンにしている分、近隣とのコミュニティーが図られやすいということはあるかも知れません。
どこどこの〇〇さんと認識されていれば、コミュニティーの協力が得られやすかったり、表札を出さないよりは、妙な憶測を生んだりもしないでしょうから、ご近所付き合いという意味では表札を出しておいたほうが円満になる可能性は上がるでしょう。
グーグルの地図も最近はゼンリン社との契約が切れたのか、建物名などの表示がほとんどなくなっていますよね。プライバシーというのは本当にデリケートな問題だなと感じます。
不動産は特に慎重にならなければいけない部分ですので、弊社も十分に配慮していく所存です。