不動産広告は、不動産公正取引協議会により様々な規制がかけられています。

うその内容は言うまでもなく、日本一とか絶対などの大げさな表現も禁止されていますし、駅などからの距離表記も実際とかけ離れている内容であれば誇大広告として処分されます。

不動産広告ハンドブック
📺広告表示に関する規約の改正があります

令和3年10月に不動産公正取引協議連合会の総会において、広告表示に関する規約の改正案が承認されました

今後は改正に基づいた物件概要で記載しなければなりません。実際の施行は2022年度中と言うことですが、ますますコンプライアンス遵守が求められるようになります。

不動産広告は、紙面やインターネットといった媒体にかかわらず、記載しなければならない概要が明確に定められています。今回の改正では、最寄り交通機関や近隣商業施設までの時間表記に関しても改正がなされています。

その背景には、業者によっては物件の立地条件を他社より優位にみせようとして、概要に記載されている最寄り交通機関までの時間を、実際の経路である道のりではなく地図上の直線距離で、〇〇駅まで5分の好立地などと掲載して、実際に歩いてみると10分以上の所要時間が必要であったというようなケースが散見されるからです。

そのため、記載の所要時間では走らなければ到着できないといったクレームが増加しているようです。

🏢マンションなどはどこから起点とするのか

大型の分譲マンションや団地の場合には、全体の敷地も広大で、起点をどこにするかによって計測時間が変わってしまうなど、改正する必要性を認識した公正取引協議会が数年前から改正の準備をすすめてきたようです。

具体的には、団地分譲などの場合は、販売住戸のうち最も近い建物からと、最も遠い建物からの距離を併記すると定められました。またマンションなどの集合住宅の場合は、最短距離部分からの距離ではなく、建物のエントランス(出入口)を起点として距離を計測すると定められました。

不動産会社は規定を遵守するのはもちろんのことですが、実際に現地に足を運んで実験するようにしたいものですね。

歩測には個人差がありますので、表記通りの時間にならない場合もありますので、参考程度に見ておいて実験してみましょう。

通常は80m/分で計算するのですが、個人的には小学校通学の徒歩時間については少し多めに記載しておいたほうがよいかとは思っています。なるべく現地に足を運んでみるようにしたいですね。