けっこう前のお話ですが、土地の購入に向けて、かなりお時間をかけて打合せを継続してきました。
立地や環境、価格も予算内ということで、あとは契約の締結に向けてという段階でした。
ところが、契約当日になってお見送りということになってしまいました。
👷ご希望の工事まで終わっていましたが・・・
土地の購入を検討する中で、隣地との境にブロックなどの土留め施工のご相談がありました。
その土地は隣地との段差もなく特に必要性がなかったので、建物の解体のみ行って販売しておりました。当然、隣地との境界については、立会いをして境界確定の作業は完了して確定測量図も完成している状態です。
それでも土地の境をはっきりさせておきたいということで、土留め設置を依頼されていました。
別途費用が発生するとご説明いたしましたが、そこはご納得がいかなかったようで、費用を折半でとのご提案がありました。なかなか良縁がなかった土地でもありましたので、当時の上司と相談しながら提案を受ける運びとなりました。
今思えばそのタイミングで覚書などを交わしておいて、万が一キャンセルとなった場合にも費用の半分は回収することをきっちりお伝えしておけばよかったのですが、その時は上司も含め大丈夫だろうという雰囲気でしたので、敢えて何も約束せずに工事を完了させました。
費用は30万円ほどだったと記憶しておりますが、1000万円ほどの土地でしたので、決して安くはない工事費ですね。
✍いよいよ迎えた契約日でしたが・・・
契約日当日になってご連絡があり、何と契約を見送りたいとのことでした。
すぐには受け入れられずとりあえず事務所に来て説明してほしいとお願いして、ご主人が一人で見えました。奥様がいなかったので、ほぼ契約はないと感じたのを思い出します。
お見送りの理由を聞いても何とも歯切れ悪く、ただ契約もしていないので強くも聞けませんでした。どうも奥様方のご親族から何らかの理由で契約を待ったほうが良いと言われたようなお話でした。
上司とともに説得しましたが、完全に心ここにあらずといった雰囲気で、多少の気変わりを期待しながらお帰りいただきました。
結局、ご連絡はなく土留め工事の費用も全額会社負担のまま販売継続という結果になりました。
大きなお買い物なので慎重になって尻込みするというのも分かりますが、何とも切ない限りでしたね。
お客様の要望には出来る限りお応えしたいとは思いますが、お金についてはしっかりとお約束をしておかないと決まるものも決まらないような気がしました。
その後まもなくして、別の方とご縁があったことが、せめてもの救いです。