ご自宅等の売却を検討する際には、居住中あるいは直近まで住んでいたのであれば、よほどの劣化や損傷が激しかったり雨漏りしていたりということがなければ建物の利用が可能と考えられますので、基本的には建物付きの中古住宅としての売出しを検討することになります。

松本市内の中古住宅の写真

建物付きでの売却の場合で居住しながらとなると、購入検討者のご見学の都度対応しなければならないため、日中在宅ならまだしも仕事をしながらとなるとその都度予定を合わせたり、また多少は片づけておかないと印象も悪くなりご縁談の可能性にも影響します。

空家の状態であれば、不動産会社等の方で随時ご案内等の対応は可能ですが、売却に時間を要することになると建物の管理不備や雑草等による近隣からの苦情等も来たりします。簡単な作業は不動産会社の方で行ってくれることもありますが、原則は自主管理となります。

人気のあるエリアであれば古い建物のリフォーム費用がかかるとしても購入したい方も多くそれほど時間を要しないですが、あまり需要のないエリアであればよほど建物の状態が良かったり実家が近いなどの個別需要等がある物件でないと売却までに時間を要することが考えられます。

建物付きで販売する場合のメリットとしては、当然に数百万円かかる解体費用が発生しませんし、その間の固定資産税も専用住宅の土地であれば、200㎡以下の部分の土地の評価額が1/6になる軽減措置も受けられますので費用面でのメリットは大きいと言えます。

一方建物を壊して更地にした場合には、1月1日時点で更地となっていた場合にはその年の土地の固定資産税が跳ね上がることになります。建物には課税されませんが、古い建物はその評価が低いのでそれほど影響はなく、単純に土地の税金だけで6倍近くになります。

建物を壊すかどうかの判断のひとつにその建物の建築年月日があります。昭和56年(1981年)5月以前に確認申請をしたいわゆる旧耐震基準の建物は、昨今の大きな地震でも実証されましたが倒壊リスクが高く、購入する側もひとつの判断材料にしています。

依頼を受けた不動産会社も立地や建物の状態を見ながらその販売方法をや販売価格を検討することになりますが、古屋付きでその解体費用相当額を差し引いた価格になっている物件よりも更地になっていた方が相場価格とかけ離れていなければ早く売れる傾向にあります。

多少安くても建物を壊す費用や時間や労力といった負担が少なくて済むので、そのままの状態で不動産会社への売却することも平行して検討することをお勧めします。