不動産の価格査定は基本的に土地と建物を分けて査定価格を算出します。土地は国が示す公示地価や路線価、都道府県が発表している基準地価を参考に個別の状況を加味して算出し、建物については標準的な新築価格から減価償却した価格を基準に個別指標で調整します。

中古住宅の売却価格査定シート

土地については個人的なこだわりなどあることはなく、基本的には立地や周辺環境、道路の幅や方位、間口の広さ、あとは周辺環境や上下水道等のライフラインの状況を総合して算出しますので、依頼主さんが想定していた価格とかけ離れることはあまりございません。

土地価格が上昇し続けるという神話を疑わなかった時代に購入した方の中には、現実とのギャップを思い知って愕然とすることはございますが、それでも昨今はネット情報で周辺の相場が何となくつかめますのでそういった場面は少なくなりました。

一方建物の査定については、机上で一般的な指標を用いて算出した価格とのギャップに違和感を感じる方もいます。相当の年数が経過していて劣化が顕著なケースではほぼゼロ査定での了承ということもありますが、築浅の物件になるほどそのギャップは大きくなるような気がします。

机上で査定する際にはあくまでも一般的な指標を用いることとなるので、個人的なこだわりや思い入れまで反映することはございませんが、実際に室内を拝見させていただき使われている素材や仕上げにより一定の指標を用いて査定価格に反映させることはあります。

また新築当時の建築価格が分かっていれば、それも参考にさせていただきますが、その価格には消費税もしかり建築会社の利益も当然に含まれていますので、そのままの価格を基準にすることは現実的ではございませんので、あくまでも参考程度にお聞かせいただいております。

お金をかけたこだわりの家を高く売りたいというお気持ちは当然で理解もできますが、売却するとなると中古住宅市場での商品という位置づけになります。中古住宅を検討されている方の多くは残念ながら個人的なこだわりを求めていることはほとんどないのが現実です。

中古住宅の一番の魅力は新築を建てるよりも安く購入できるということです。家そのものの価値というよりは立地による価格への影響の方が大きく、高く売れる中古住宅は多少の手直しをすれば快適に住めそうな好立地の物件ということも言えます。

弊社での価格査定の際には、こだわりポイントもお聞きしながらも市場の動向や近隣需要等を勘案しながら納得のいく販売価格を決めることができるようご協力させていただきたいと思います。

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