中古住宅の購入を検討されている40歳代後半の方から住宅ローンは難しいですよね、というご相談がありました。結論から申し上げると20~30歳代に比べるとハードルは高いですが、難しいというほどでもございません。

不動産屋さんに相談する初老夫婦のイラスト

現在では多くの金融機関に、返済完了の年齢を80歳まで設定できる商品がございます。逆算すると40歳代後半であれば30年以上の返済期間を設置することができます。とは言え80歳までの返済は現実的ではないので、退職金などで繰り上げ返済等をすることも考えられます。

ローンの仮審査では、現在の収入に対してローンの返済がどのくらいの割合を占めるのか(返済比率)により審査いたしますので、その比率を下げるために返済期間を長期に設定して審査します。1000万円を10年で返済するより30年で返済する方が毎月(年)の返済額は少なくて済みます。

40歳代後半でも会社勤めであれば毎月の給料がございますので、収入が不安定な自営業者等に比べればそれは強みと言えます。ただし住宅ローン以外の返済、例えば車や時計等の贅沢品の支払いがあれば上乗せして審査されますので、返済比率に悪影響が出てきます。

ご相談者さんは2年ほど前に車をローンで購入されていましたので、単純に返済比率を計算すると微妙な判定となることが予測されましたが、今回は車のローン残債も一定金額(今回は500万まで)住宅ローンにおまとめできる商品で仮審査をする運びとなりました。

車のローン金利よりは住宅ローンの方が金利が低くなる可能性が高いので、別々で支払うよりも返済額を抑えられることになりますので、おまとめできる商品は一定の需要があるでしょう。各金融機関が様々な名称で販売していますのでここはチェックしておきたいですね。

あとは住宅ローンを利用するには団体信用生命保険という生命保険に加入する必要があります。返済比率と併せて健康状態もローン審査の対象となります。40歳後半となるとそこそこ身体にも不具合が生じていることもありますが、こちらについては現在の状態を申告することになります。

仮審査の結果は通常であれば1~2営業日で出ますが、今回は念のため2つの商品で審査いたしましたので4営業日必要となりました。結果は予想よりも高い金利ではございましたが無事に通過いたしました。

仮審査を通過して一安心ですが、賃貸住宅から持ち家になることによる出費増、現在の状況とローン返済開始後の資金繰りをじっくりご検討いただき、ご家族のご理解が得られればマイホーム取得に向けて前向きに進めていただきたいと存じます。