松本市のご実家にご夫婦で住まわれていましたが、昨年に奥様が他界されてご主人お一人になりしばらくは過ごされていましたが、室内は持て余すほど広くお片付けもままならなくなっている矢先に自動車事故を起こしてしまい、命には別状はなかったものの入院することになりました。

古屋のイラスト

病院でお子様たちとお話合いをした結果、このタイミングでご実家を売却するということでご相談をいただきました。建物は昭和46年新築で50年以上経過していましたが、最近まで生活されていたこともあり状態はそれほど悪くありませんでした。

ひと昔前の50坪程度の大きな和風住宅で、新築後3年程度で増築も行いその結果敷地には駐車スペースが1台分程度しかなくなっています。室内の設えや建具の装飾等を見ていると勿体ないような気もしますが、建物は解体するという運びとなりました。

建物を取り壊す機会など一般的にはそうそうあるものでもないので、今回の依頼者の方も解体業者にあてがないということで、知人が最近依頼した会社と弊社がお世話になっている業者さん2社でのお見積りを取ることにいたしました。

後日に解体業者さんと現地に赴きお見積りのための現地調査を行いました。登記簿謄本等で建物の構造や広さを予め調べておいてあとは建物の外周を調査します。外壁やブロック塀は隣地と共有になっているケースもあるので取壊しの判断は慎重に行わなければなりません。

共有になっていなくても、今まで目隠しとして当たり前にあったものを取り壊すことに抵抗を感じる方もいます。そんな場合は先住民の意見を尊重しながら倒壊などの危険性がなければそのまま残すということもあります。今回は高さもなく危険性に問題がなさそうなので残すことにしました。

思い出のある実家ですが、お子様たちは皆ご家庭を持たれてそれぞれ松本市内や県外に居を構えているということで、さらに今後も親戚一同の集合場所として利用することもないということで、ご売却するというご判断に至りました。

お父様ご本人もまだまだ健在でしっかりとお話ができるうちに売却する方が得策とも言えます。ご兄弟で相続してから売却するという選択肢もありますが、それまでの建物の管理や費用の問題や売却による大金が絡むお話ですので揉めないとも限りません。

今回は様々な要因が重なったタイミングとなり売却の判断をされたと思います。良縁に向けてご協力させていただきたいと存じます。