松本地域は30年以内に大地震の発生する可能性が高いと言われています。これは糸魚川~静岡にかかる活断層の存在が影響しています。

そんな大地震に対する備えが必要ですが、松本市では木造住宅の耐震診断を無料で実施しています。

松本市住宅・建物耐震診断事業実施要綱
🏠旧耐震基準で建築された住宅が対象

1981年(昭和56年)から施行された、いわゆる新耐震基準は現在でも運用されています。

1978年に発生した、マグニチュード7.4の宮城県沖地震での家屋の倒壊被害が甚大だったことで基準が見直しされて、震度6から7に達する程度の大規模な地震でも倒壊は免れる程度の強度が求められるようになりました。

新耐震基準に対して、それ以前の基準は旧耐震基準と言われています。無料の耐震診断はこの旧基準に該当する建物が対象となります。具体的には昭和56年5月31日以前に着工された住宅です。

また個人所有の木造住宅に限られていて、店舗等の用途を兼ねるものについては、店舗部分の床面積が全体の2分の1以下であることが条件となっています。

🏠耐震補強工事を検討することになることも

専門家である診断士による調査が行われて、地震発生時の安全性を4段階で評価されます。

評価の結果、倒壊又は大破壊の危険がありますという最下評価になった場合には、建替えや耐震補強工事を提案されることもあります。

建替えしたほうが安心ですが、予算の都合上そうもいかないこともありますので、構造躯体の補強などで備えるというケースが考えられます。外壁に筋交いを入れて補強する工事などが考えられるかと思いますが、多くの場合はそれだけでは不十分で結果、数百万から1千万円を超えるような補強工事になることもあります。

松本市では耐震補強工事に対する補助金制度もあります。対象工事の2分の1以内で限度額が100万円といった補助やその上乗せ補助も用意されていますので、補強工事を検討している方は是非とも松本市役所の住宅課に相談に行きましょう。

無料の耐震診断も随時受付しているようですが、今のところ1ヵ月半から2ヵ月程度お待ちいただいているようです。早めの相談で予期せぬ地震にも備えたいものですね。