自宅の売却を検討している方からのご相談があった時のお話です。
とある不動産会社の対応がとても良く、すぐにでも売却が出来ると言うお話だったので、専任媒介契約を結んで販売活動に入り、間もなくして担当者から連絡がありました。
「もう買い手がつきましたよ」という良い連絡と思っていたそうですが、その担当者から出た言葉は、家が古いのでリフォームしましょうという提案でした。若い方にも紹介したいという理由だったようですが、それなら始めからお話があっても良いのでは、と少し不信感を抱いたようでした。
さらにお庭の手入れも提案されて、安くやってくれる造園業者まで紹介してくれるというお話があり、リフォーム工事と併せて行う間に賃貸マンションへのお引越しまでも提案されてということでした。家の売却は空き家になっている状態のほうが売りやすいということはありますが、あまりにも当然のように提案されるので、半ばあっけにとられたような気持ちになったそうです。
不動産の価値を高める提案としては良くあるお話ですが、業者の斡旋による紹介料が目的という魂胆が丸見えのような営業トークだったため、丁寧にお断りして現状のままでの売却活動を依頼しましたが、査定価格が高かったこともあり、結局1年以上も売却できずにいたということでした。
その後は少し価格の見直しを行って無事売却となりましたが、不動産売却というそう何回もない場面では、営業トークを鵜呑みにする方もそこそこいるような気がします。リフォームやお庭の手入れなどはもちろん前向きなお話ではありますが、専門家からの提案であっても、一度冷静になって知人やご近所の不動産会社に相談したり、今ではネットに情報が溢れていますので、多少は自身で調べながら売却活動に入ることが大切ですね。