長野県は全国的にも空き家が多い自治体のひとつです。全国平均の空き家率13%程度に対して、別荘が多いこともありますが、長野県の空き家率は20%近くあると言われています。そのため、自治体も不動産会社等の民間企業と連携して空き家対策を講じているところではあります。
そんな対策の中のひとつに、松本市では市が定める老朽危険空き家に該当すれば、建物解体費用の半分、最大50万円まで補助する制度があります。最近はアスベスト対策費などもあり、解体費用も高騰傾向なので、もう少し100万円まで補助していただけるとありがたいところです。
とは言えありがたい制度ですので申請することにしました。個人申請のみが対象ということでしたので、今回は弊社が代理して申請することになります。松本市役所の建設部住宅課に出向き、位置図などの必要書類を添えて申請します。申請件数が立て込んでいるとのことで、2週間以内での現地調査ということになりました。
指定された日時に現地調査に行って参りました。職員はお一人で来られて、建物外周から室内まで傾斜計等を使用して、主に建物の傾きを調査するとのことでした。対象の建物は昭和34年建築ということでしたが、築年数よりも建物の柱やはり床などの傾きにより危険度を計測します。
30分程で調査は終了。意外と簡易的かとは思いましたが、申請件数も増大しているということで、また特に危険な建物と判断するには十分な時間なのでしょう。対象と判定されても市の予算の関係上、打ち切りあるいは来季の補助になるかも知れないということをお聞きして、約1週間後の結果を待つことになりました。
結果は該当しないということになりましたが、該当しても来期の補助になる可能性が高かったということで、工事着工前に補助金を受領しなければならないという条件をも考えると、工事を延期できる状態でもなかったので、補助対象になっても利用することはしなかったでしょう。
空き家対策で困っている方は、建物解体費用は想像以上に高額となりますので、是非とも行政の制度を利用を検討するようにしましょう。弊社でも都度、行政の制度についてはチェックするようにしていますので、ご提案漏れが無いようにしたいと思います。