マイホーム建築を検討するとなると夢や希望が膨らむのは当然のことです。広いリビングに和室、子供部屋に書斎、そして大きなウォークインクローゼットなどなど。室外に至っても広いバルコニーにウッドデッキを備えたお庭も欲しい、気が付いたら駐車スパースが確保できないなんてことも。

郊外の100坪近くあるような土地であれば、予算に合わせてある程度の希望は叶うかもしれませんが、市街地の50坪程度の土地だとなかなか全ての希望を叶えるのは難しいものです。ましてや平屋住宅を検討している方は最低でも60坪程度の広さは必要ではないでしょうか。
土地の選定についてはまずは立地が一番だと多くの方が言います。家族形態や生活スタイルは将来に渡って変化していきますが、土地の広さや立地は一生変わりません。現時点での多くの希望を叶えることが難しい場合は優先順位をつけて多少の妥協が必要になってくることもあります。
50坪程度の土地であれば、駐車スペースや多少のお庭を確保するためには2階建30坪程度の建物に収めるようなプランになるかと思います。ただし道路側に建物を寄せる場合には道路斜線の規制がかかり建物の高さが制限されて、思ったような間取りにならない可能性がありますので注意が必要です。
角地で道路が2方向ある場合は、それぞれの道路の反対側の境界線から一定の勾配の線上(道路斜線)の範囲内に建築物を収める必要があります。道路の幅が4m程度であれば5~6mの高さに制限されることが想定されますので、通常の2階建の建物の高さだと収まらなくなります。
となると50坪程度の敷地に建物を道路側に寄せて道路から離れた場所にお庭を造って、さらに駐車スペースを並列で2台というプランは現実的ではなくなります。道路側にお庭を設けてフェンスで目隠しするなどしてプランを見直す必要があるでしょう。
立地を最優先で検討されていれば多少のプラン変更を検討することになるかと思いますが、立地はある程度融通が効くということであれば、他の優先項目に合わせて再検討ということになるでしょう。一生ものですのでご予算や家族の意見もすり合わせながら検討するようにしましょう。