隣接の方々と良好な関係であることは、工事中はもちろん、販売する際にもとても重要な要素となります。

問題が発生するごとに真摯に、とは言え毅然とした対応も必要となってきます。何ら問題が出ないのが理想ですが、建築現場においては何かしら問題が出てくるものです。

隣の下水枡が敷地内にはみ出ていました
隣の下水枡が敷地内にはみ出ていました
👇ブロック塀などの構造物の問題

弊社では新築建売住宅「ウッドハウス信州」の販売のお手伝いもさせていただいておりますが、販売用の新築住宅を建築する際には、必ず隣接者との方々と立会いをして、境界の確認をいたします。

専門家引率の下、それぞれの境界の位置を確認して、境界票を設置します。

構造物など何もなければ、境界と境界を結んだ線が互いの敷地の境ということが目で見て判定できますし、時々ブロック塀などの構造物がある場合でも、ブロック塀がどちらの敷地内にあるのかくらいは目視で判断することができます。

新築建売住宅を建築する際には、建築する土地にブロック塀がある場合には、古くて危険な状態である場合などは取壊しすることもあります。

また隣接地にあるブロック塀でも危険な状態である時は、倒壊等により危害を加える恐れがある可能性もお話しながら、取壊しや補修のお願いをするケースもありますが、費用がかかる話ですのほとんど受け入れてもらえないのが実情です。

少なくとも販売の際には説明をして、十分に気を付けていただくよう伝えることは必要だと思います。

👇壊して初めて問題が発覚することも

境界の確認が完了してブロック塀等の構造物を壊した際に時々、隣接者が利用している設備等が境界からはみ出ている(越境)ことが発覚する場合があります。

よくあるのは屋根や庇、エアコンの室外機や灯油タンクが越境していたこともありました。先日の現場では下水の点検用の枡が越境していました。

いづれの場合にも、問題を解消するには手間も費用もかかりますので、すぐに問題を解消することは難しく、お話合いすることになります。

決して良くない状態であることは理解していただけるのですが、何分今まで何もなかったところにいきなり問題提議されるのですから、すぐには受け入れられない雰囲気になります。

もちろん即解消していただけることもありますが、多くは現状のままにしておきたいというお話になります。

そんな場合には、まずは現状を認識いただいた上で、譲歩案を提案したりすることもありますが、現状において実害もなく話し合いがまとまらない場合には、現状把握と交換や修理等のタイミングで越境状態を解消する旨の覚書を結ぶようにします。

このような問題は一方的な対応ではなく、かといって毅然とした対応でないとますます問題が大きくなる可能性があります。

購入する方のことも考えながら周辺を整えていくのも新築建売住宅を販売する上では大切な要素ということで、引き続き工事を進めていただきたいと思います。