松本市内にあるとある分譲マンションの査定の相談がありました。

大手ディベロッパーが15年程前に建てた中層マンションでした。ご夫婦がとても大切に使われていたので状態はよく、間取も使いやすい3LDKです。

マンションの査定は、販売事例も多く出ていますので取引事例法をベースに個別の要素を加味して査定します。

眺めのいいマンションのLDK
🏢マンションの査定において評価することは

マンションは立地(利便性)が最大の評価事項です。

あとは築年数や間取り(広さ)、そして駐車場は1台は必須でしょう。市街地中心で駐車場を2台確保するのは難しいので1台あればマイナス要因にはならないと思います。

個別要因としては、近隣周辺の生活に必要な施設の充実度や険悪な施設がないかなどを加味する場合もあります。

また駐輪場やゴミ置き場等が整理整頓されているかを見て、そのマンションの管理状態も確認します。マンションは管理を買え!という専門家もいたりしますので、重要な要素と言えます。

部屋の状態については、よっぽど汚れたり破損したりしていなければ、査定額に大きく響くことはないですが、購入検討者からすれば補修等にかかる費用が頭をよぎりますので、マイナス要因と言えるでしょう。

当然、キレイな方が印象は良いですので、査定額の上乗せを検討するためにも、できるだけキレイにしておいた方がよいでしょう。査定の段階ではもちろんそのままで構いませんが、いざ販売開始となれば出来る限り片付けをしてキレイにするようにお伝えします。

🏢他社の査定額に驚きを隠せませんでした

査定マンションを建設したディベロッパーの関連会社にも査定を依頼しているということで、比較検討することはとても大事なことだと思います。

不動産マンとしての経験上、それなりの査定額を提示させていただきましたので、それほど大差はない、あるいは多少は弊社査定が上回るという目論見でいましたが、1週間ほど経って連絡があり、600万円以上高値の査定額が出てきたというお話でした。

思わず、え?・・・こぼしてしまうほど驚きました。心の中ではウソでしょ・・・と思いながら失礼のないように受け止めました。

媒介を獲得することが優先なのでしょうか、正直その価格で売る自信はありませんでした。その後もう一度確認の連絡をしたそうなのですが、買う人が1人いればよいと言われたそうです。当たり前の話ですが・・・。

何度か似たようなお話を聞きましたが、高額査定で販売開始したものの、結局徐々に値下げすることになり最終的には別の会社で契約になりました。

売る方は当然に高いほうがよいのですが、あまりにも現実離れした価格だと、値下げにより印象が悪くなり、その結果他社査定額より低い価格で売却になったということも実際にあります。

情報蔓延社会においては適正価格での販売開始が大切ということが言えるのかも知れませんね。