不動産の取引では様々な予期せぬ出来事に遭遇することがあります。予想していなかった事態というのは、そうそうあるものではないので慣れるはずもなく、毎回冷や汗をかきます。

先日に決済を迎えた土地取引でも、いくつかの予期せぬ出来事に遭遇しながらも無事、良縁に巡り合えました。

破れた契約書と困った相談者
📖売買契約当日のキャンセルに見舞われました

購入のお申込みをいただいてから約1ヵ月後に、めでたく売買契約締結の日を迎えることになりました。

朝の10時から建築会社さんの事務所にてということで、書類の準備をしていたところに、建築会社さんの担当者の方から連絡がありました。第一声は、あまり良い話ではないですとのこと。

契約日当日にあるあまり良くない話と言えば、せいぜい遅刻か日程の変更を考えますが、声のトーンから即座に悪い予感がしました。

結果は予想通りの契約日当日のキャンセルでした。建築の打合せもあるので、買主様がお越しにはなるということで、とりあえず契約場所に行きましたが、どんよりした雰囲気でした。

キャンセルの理由は、前日の夜にご親戚の方からの風水的な助言があったということで、何ともはがゆかったですが、どうも気が変わる感じもございませんでしたので、そのまま契約に至ることなく、退散ということになりました。

📖売主のご希望に沿えず、後味が悪い結果に

その後しばらくして、再びお申込みをいただきましたが、その土地は昔から利用されている用水管が敷地の東端に埋設されている状態での購入が条件でした。

そのことを了解したうえで現況のまま条件付きでのでお申込みをいただくことができました。敷地が80坪以上ありますので、埋設管が建築の弊害になることはないので、現況での購入を了解いただくことができました。

それでも他人の配管が敷地内に埋設されていますので、将来的に特に、所有者が変わったりすれば問題が発生する可能性があります。そこで将来に渡っての覚書を提案させていただきましたが、いづれは撤去することになる可能性も考えると、家がある状態での撤去工事は負担が大きくなります。

それならとこの取引のタイミングで撤去するというご相談を重ねて、撤去する運びとなりました。

ただ、売主様にとっては予期せぬ結果となりましたので、何とも後味が悪いような感じになってしまいましたが、譲歩をいただき無事にお引渡しを終えることができました。ご協力ありがとうございました。