松本市内での土地取引のお手伝いをした時のことですが、取引していた土地の奥の家の敷地が道路に接道していないことが分かりました。道路からの延長上の土地でしたので、道路の一部と思って利用していた土地が実は私有地(宅地)だったのです。幅が狭くなっているので、道路として認定されなかったのだと思われます。

道路から延長している17.46㎡部分は私有地の宅地でした
道路から延長している17.46㎡部分は私有地の宅地でした
🏠家の建て替え(再建築)ができない状態

住宅を建築するためには、敷地が道路に2m以上接していなければ建築の許可が下りません。

いくら道路として利用していると言っても、実際は道路ではなく個人の私有地となっていれば、当然道路に接しているとは見なされずに許可は下りません。もっと言えば私有地なので、所有者が自由に使える土地ですので、いつ何時形状が変わったりして使えなくなる可能性もあります。

その私有地の幅は2m以上ありましたので、その敷地を所有することができれば、奥の方もその敷地を使って道路に接するという状態になりますので、将来的に建替えが可能となります。

過去の取引の際にうやむやにしたまま今の状態になったと推測できましたが、いづれにしても今回の取引の際にお話しをさせていただくことにしました。

🛣持分での所有を提案することに

私有地部分の南側の敷地の方も、この敷地の一部を利用する形で道路に出ますので、今回は所有権移転の際に、2分の1づつ所有する形でのご提案となりました。

全て所有しなくても持分が一部でもあれば堂々と利用できますし、通路以外にするにも所有者全員の承諾が必要となりますので一存で形状が変更されたりする心配もありません。

購入価格については、持分がないと建替えができないというかなり不利な状況を考えると、相場の〇倍という価格を提示されても致し方ないと言えますが、新しく所有者になる方が今後もご近所としてのお付き合いもあるので、ということでかなり良心的な金額での取引ということになりました。

奥の方も思いもよらない急な出費となりましたが、ご理解いただき無事に取引を終えることができました。道路の一部と思っていた敷地がまさかの私有地・・・近隣での取引のタイミングで、無事解消できて安心されたご様子でした。