不動産会社は、売買を依頼されるとまずは物件調査を行います。

周辺環境や境界の確認などの現地調査はもちろん、役所に出向いて道路状況や関係法令、条例に関することなどを調査いたします。現地調査や役所調査には知識と労力が必要ですが、費用は登記簿謄本の印紙代や台帳のコピー代くらいなものです。

物件概要の例

先日、中古マンションの売却を依頼されましたので、早速調査に入ることにしました。

マンションの調査については、土地や建物の調査は所有権に関わる資料を取って、土地の所有状態を確認するくらいで、後はそのマンションの管理状況や規約に関する調査に多くの時間を使います。少し古いマンションになると、売主様のほうで管理規約などの資料はほとんど保管されていないので、管理会社に問い合わせをしながらの調査となります。

今回、売却を依頼されたマンションは全国的に有名なシリーズのマンションでしたので、管理会社には不動産会社からの相談に対する専用の窓口もあって、比較的スムーズに調査を行うことができましたが、多少の費用がかかることになりました。

専有部分や共有部分の範囲、駐車場、駐輪場の利用料や空き状況、各部の使用方法に関する制限やルール、管理費や修繕積立金の状況などなど、確認したい項目はけっこうありますが、電話口でお聞きできれば済むのですがそういう訳にもいかず、規約や調査報告書をネットから申し込んで有料で手配しなければなりません。

ひと昔前であれば、電話口でほぼ済んだのですが、何でもお金がかかる時代になったものですね。  管理規約や管理費、修繕積立金の状況を確認するための報告書を取得するために1.5万円近くかかるとのことでした。不要経費を使うことは避けますが、今回は買主側にとってはとても重要な内容ですのでもちろん取得いたしました。さらに管理規約の取得には3500円程かかりました。

不動産売買にかかわる調査は知識と労力が重要ではございますが、費用については物件ごとに要不要の場面があります。ほとんどの費用は仲介手数料の中から捻出しますが、今後は売主側にも実費はご負担いただくようなケースも出てくる、そんな場面も想定しながらの調査となりました。