不動産の売却を考えた時に、まずは何から始めればばよいのか悩む方も多いのではないでしょうか?多くの方にとって経験値が乏しいうえに高額取引となれば、不安なことだらけで慎重にならざるを得ないのも仕方のないことだと思います。

そんな中でも行動を起こさなければ売却は実現いたしません。ひと昔前であれば近くの不動産屋さんに相談に行くという選択肢しかなかったですが、今ではネットで気軽に売却査定ができますのでとりあえずはいくらで売れるのかを肌で感じるためにアクセスするのも良いでしょう。
ただしあまり多くの会社に依頼すると電話攻勢等で忙しないので、2~3社に絞って依頼すると良いでしょう。例えば有名どころの大手の会社と地元の不動産会社でさらに売買に注力している会社に依頼するという考え方も良いかと思います。
査定価格はあくまでも売却予測価格で売却を確約するものではないため、多少の価格差であれば対応や相性が良いと感じた会社を選んで、査定価格の根拠や市場動向など専門家の意見を聞きつつ、最終的にはご自身の希望価格があれば微調整をして売却価格を決定すればよいでしょう。
さて先日、松本市内で築50年以上経過した空き家の売却依頼がありました。建物は大がかりな修繕をすれば使えないこともなかったですが、駐車スペースもなく、取り壊す費用の方が安価だと判断して更地にして売却することになりました。
建物がある状態で買主側で取り壊すことを条件にその費用を鑑みて安価に価格設定をするのもひとつですが、買主側からすれば不慣れな解体工事にかかる手間費用で頭を悩ますよりは、先行投資が可能であれば売主側で取り壊して価格設定されていた方が検討し易いでしょう。
解体工事も弊社でお手伝いすることになり、近隣に挨拶回りをしている中で売却物件の北側の隣接者とお会いした際に、売却するのであれば購入したいというお話になりました。不動産業界の格言に隣の土地は倍額でも買えというのがありますが、更に南側となれば尚更でしょうか。
最終的には親御さん同士が多少のお付き合いもあったこともあり、近隣相場の倍とまでは参りませんでしたが、それなりの納得のいく価格での取引となりました。価格もしかり周辺環境などの物件の状況もよくご存じだったことも売主側にとっては安心材料だったことでしょう。
不動産を売却する際には礼儀として近隣挨拶には行くべきだと思いますが、良縁になることもございますので近隣関係の状況によっては不動産会社に依頼してご挨拶するようにしましょう。