新築建売住宅というとローコスト系のビルダーが頭に浮かぶ方も多いかと思いますが、ここ数年の間に大手のハウスメーカーさんも積極的に参入しています。鉄骨系のメーカーさんは建売住宅を手掛けるにあたり木造住宅のラインナップを揃えていくということです。
建売住宅の魅力のひとつは間取りを体感してすぐに購入できることです。注文住宅だとイメージしていた間取りと完成した感じが異なり残念な気持ちになることもありますが、既に完成している建売住宅であれば間取りに合わせた家具の配置を考えればよいだけです。
個人的には高級なハウスメーカーさんには建売住宅はあまり似つかわしくないような気もいたしますが、自由設計の注文住宅よりもシンプルな建売住宅のほうが売上げを伸ばすためには戦略的にも数字が立てやすいということもあるのでしょう。
鉄骨系のメーカーさんは木造のラインナップも取りそろえるということになると、これまでの社内体制を変えたり、またこれまでの職人さんでは対応が難しくなることが考えられます。そこまでしてでも建売住宅に積極的に参入する価値があるのでしょう。
一方、自由設計のように数か月要することもある施主との間取りや仕様等の打合せが不要になりますので人員配置は最小限で行うことができます。現場を統制する現場監督さえいれば途中で間取り変更等による工事の中止もなく数か月で建物は完成します。
販売する営業担当者も、ある程度画一的な商品ということで、人員も抑えられるうえに教育という面でもとてもシンプルになるでしょう。実際の販売現場で何度か同席できれば、あとは不動産周りの税務や法務等の周辺知識をしっかり備えておけば成果につながることでしょう。
販売棟数が増えてくると、何と言ってもアフター対応が重要になってきます。営業よりもアフター要員を厚くする必要があります。もしくは外注した方が効率的なのかもしれませんができる限り社内体制で対応した方がユーザーからの信頼度は高く以降の販売にも影響する可能性もあります。
メーカーさんに直接行く前に、建売販売経験者として中立的な立場でご相談させていただきますので、建売住宅をご検討の際にはお立ち寄りいただけましたらと思います。