不動産売買取引は売主会社から直接購入するケースと、仲介会社に媒介を依頼して購入するケースがあります。売主会社から直接購入する場合のメリットは、仲介会社を介さないので仲介手数料が発生しないというコスト面のメリットがあります。

ここでは媒介契約の詳しい説明は割愛しますが、仲介手数料は売買代金の3%程度と購入費用に占める割合が高いので相当な節約になるのは確かです。しかしながらコスト面も含めて仲介会社に依頼して購入した方がメリットが大きいというケースもございます。

不動産売買経験の乏しい一般の方が、直接売主業者から購入する場合、業者のペースでどんどん手続きが進んでいくことに一抹の不安を感じるという方もいます。時間をかけて知識武装するよりも不動産業務に詳しい仲介会社に依頼する方がスムースに安心して取引ができるでしょう。

不動産売買は売買代金以外にも、登記費用や各種精算費用が発生いたします。一般の買主側が何も知らないことをいいことに、全て売主業者側で決めて、場合によっては不明な費用が請求されたり上乗せされて請求されるという、あってはならないことですが可能性はあります。

実際に、稀なケースではございますが、いかにもありそうな名目で請求されたケースを経験したことがありましたが、売主業者にその場で指摘して具体的な説明を求めたところ、今回はサービスしますといって何とも歯切れの悪い言い訳をしていたことを思い出します。

売買価格の交渉についても、一般の方が売主業者と対峙して面と向かって値引き交渉するよりも、仲介会社を通じて交渉した方が、余計なストレスもなくうまく交渉できるという場合もあります。また、過去に売主業者との取引実績があれば交渉がスムーズにいく可能性が高くなります。

仲介会社に依頼すると仲介手数料は発生しますが、不安やストレスが軽減されるというメリットや費用の面でも安心してお任せできるということもございますので、信頼できる担当者とのご縁があれば仲介に入ってもらうと良いでしょう。

このご時世、売主業者も下手なことはできない環境ではありますが、あまり実績のない会社だと単発の利益に欲が出てしまうこともあります。業者売主物件の購入を検討する際には、その会社の販売実績くらいは予め調べておくようにしましょう。