不動産を相続する際に誰の名義にするのかはそれぞれの家庭事情により異なります。残された配偶者が相続すれば、ほとんどのケースで相続税は発生いたしませんが、それ以外のご親族が相続することになる場合には、誰の名義にするかによって税金に大きな差が生まれます。

相続税は相続財産から3,000万円+600万円×法定相続人の数を控除した金額に課税されます。例えば子供2人で相続した場合は4,200万円までの財産には課税されません。約10年前に控除額が引き下げられたことにより相続税が課税される方の割合が5%前後から10%前後まで倍増いたしました。
より身近になってしまった相続税ですが、現金で数千万円相続するとなると現実味を帯びてきますが、不動産の場合はすぐに数値化するのは難しいものです。不動産の財産的価値は市場価格ではなく評価額となります。建物は毎年通知がくる固定資産税評価額ですが、土地は別途路線価によって計算されます。
公平性の観点から土地は路線価での評価となっていますが、一般的には固定資産税評価額より1~2割高くなります。地価の高い地域であればたった1割でも高額になりますので、計算上は数百万円の税額差にもなりかねません。いづれにしても土地の評価は路線価基準と法律で決まっています。
誰が相続するのかについては、節税上まずは配偶者となるでしょう。配偶者がなく親族が相続する場合については同居親族や別居でも持ち家のない親族、いわゆる家なき子が相続した場合は、配偶者と同様に評価額減額の特例が受けられます。小規模宅地の特例と言いますが、330㎡部分まで評価額が80%減額されます。
例えば路線価評価額1,000万円の土地であれば相続税評価額は200万円となりますので、基礎控除ぎりぎりまで現金の相続財産があった場合でもこの特例により減額されることにより、合算しても非課税枠で収まるいったケースも考えられますので節税効果は大きいでしょう。
仮に特例を受けられなくても基礎控除内で収まり課税されないということであれば、だれが相続しても良いとは思います。ただし相続した方が売却するとなったら話は別で、同居親族が相続していれば居住用財産いわゆるマイホームとして売却しますので不動産譲渡税の特例も受けられることになります。
マイホームの売却であれば譲渡(売却)益から3,000万円控除されますので、相続不動産は元手がないことが多くほぼ譲渡益となりますのでこの控除は大きな節税になります。いずれは売却するというお考えであれば、同居親族が相続しておいた方が得策と言えるでしょう。




