ローンや税金・・・様々な事情で支払いが滞ってしまいその結果、民事執行法に基づいて強制的に不動産を売却する競売。ひと昔前に比べてずいぶんと落札価格が高くなっていて、不動産会社と言えどもなかなか落札できない状況となっています。
不動産競売サイトから誰でも自由に閲覧ができて入札に参加できるため、ひと昔前は不動産会社等の業者がメインで参加していましたが、近年は一般の方々も気軽に参加できるようになったことが落札価格高騰の要因のひとつだと思われます。
入札価格の査定条件、売却基準価格と言いますが、鑑定専門家の不動産鑑定士が算出する目安の価格です。これについては路線価等の公的な基準価格をにベースに物件ごとの状況により調整を入れて算出していますが、ひと昔前とさほど変わらないような気がします。
入札価格は参加者の物件に対する見方によってかなり差がでます。一般個人の方々が自身で利用する目的で入札する場合と、不動産会社等の業者が商売目的で入札する場合とではその入札価格には大きな差がでるのは当然でしょう。
特に分譲マンションの落札価格が高騰しています。近年は開発業者が新築マンションの建設を控えたりといった背景も含めて中古マンションの価格が高騰しています。人気エリアのマンションであれば、最低基準価格の2倍以上の落札価格となることもあります。
戸建て住宅についても近年の物価高騰や人件費高騰のあおりを受けて新築価格が上昇したために、中古住宅の人気がさらに高まっていて、一般個人の入札も積極的でその落札価格はやはり最低基準価格の2倍以上といったケースも見受けられます。
競売により落札した不動産は一般市場で購入する場合より価格的は抑えられるケースがほとんどですが、落札前に室内を見ることができないので、予想以上に補修やリフォーム費用がかかったりもしますので必ずしもお得なお買い物になるとは限りません。
競売に参加する際には一般市場で購入する場合よりもしっかりと予算を組んでおきたいものです。また手続きも煩雑で占拠人との退去交渉が必要な場合もありますので、できれば不動産会社に入札価格の相談も兼ねてお手伝いいただいたほうが良いでしょう。
弊社でも競売入札のお手伝いをしておりますのでお気軽にご相談ください。