不動産業者の方の中にも時々、併用と兼用を間違えて使っているケースがあります。

併用・・・2つ以上の物を一緒に併せて使うこと。
兼用・・・1つの物を2つ以上の用途・目的のために使うこと。

中で行き来できる=兼用住宅、中で行き来できない=併用住宅

建物で説明すると、中で行き来ができるか否かで、併用と兼用が区別されています。

玄関はそれぞれにあっても、中で行き来できるか、併せて使えるかかどうかなのです。

☕ 兼用住宅のほうが建築がしやすい?

松本市にも市街化調整区域とよばれる区域がありますが、基本的には建築ができない区域です。

しかし、例えば島内地域には、調整区域であっても専用住宅などの限られた用途であれば建築できる区域が指定されています。

区域指定内で建築できる用途の中に、兼用住宅もあります。ただし、店舗等の部分の面積が50㎡以下と定められています。50㎡というと約30帖といったところですので、まあまあ広いですね。

市街化調整区域では、200㎡以上等の最低面積が定めれれているケースも多いので、自宅兼店舗といった兼用住宅であれば、駐車場も計画して検討できそうですね。

✂ 住宅専用の指定地域でも兼用住宅であれば建築できる

用途地域の中の「第1種低層住居専用地域」では基本的に、住宅公共性のある建物しか建築できません。

そんな制限がある地域でも、兼用住宅は建築ができます。

住居部分が延床面積の1/2以上、非住居部分の面積は50㎡以下という制限はありますが、例えば、美容室物販店などの小規模な店舗であれば兼用住宅が建築できます。

ただし、恐らくは閑静な住宅街ですので、騒音や路上駐車などで、近隣への迷惑にならないようには気を付けたいところですね。