親のマンションを相続した方からのご相談を受けてから半年以上が経ちますが、まだまだ売却までには時間を要します。

相続が発生したらまずは兄弟姉妹などの相続人全員で、誰が何を相続するのか協議のうえ合意する必要があります。遺言書があってその通りにまとまればスムーズなのでしょうが、いざ相続が発生するとなかなかその通りにはいかないものです。

相続のイラスト
💰まずは相続税を納付する現金が必要

現金をそのまま相続すればそこから支払いができますが、こと不動産となると相続税がいくら必要になるのかとても不安になります。

土地であれば国税が定める路線価、建物であれば固定資産税の評価額を基準に算出しますが、市街地にある土地や鉄筋コンクリートのマンションなどは想像以上に相続税が高額になることがあります。

ご相談者の方も鉄筋コンクリート造りのマンションを相続されたのですが、その金額に戸惑いながら金策に頭を悩まされていました。ご兄弟から借りるか金融機関から融通するか検討されるとのことでしが、相続から10カ月以内に納付しなければ高い延滞税が発生しますので、あまり画策はできないご様子でした。

🏢すぐに売却に踏み切れるものでもない

相続税を納めて、相続の登記も完了すれば売却の検討になりますが、思い入れのある不動産であればいざ売却となると思い留まる方もいます。

引き続き親族で有効活用ができれば良いですが、そうでもなければ、固定資産税や管理にも費用が発生することになり結構な出費となってしまいます。単独で相続されても、維持費用の負担はどうするのか、またその活用や処分には親族間での話し合いも必要になるでしょう。

マンションについては売却に向けて準備を始めたいということでご相談を承っていますが、少なくとも命日を過ぎてから動いてほしいというご希望に沿いながら準備を始めているところです。ご相談をいただいてから1年近く経ってからの売却活動になる予定ですが、これでも早い方なのかもしれません。

なかなか踏み切れなかったり、迷われている方も多くいると思いますが、不動産会社にも相談しながら最善の対策をご検討いただければと思います。