以前に中古住宅の買取査定の依頼があった時のことです。立地も良く築後16年ほど経過しておりましたが、結婚を控えた男性の方がお一人で住んでいたということもあり、とてもキレイに使われていました。しかし残念なことに婚約が破棄になったので売りたいというご相談でした。

不動産高価買取!のイラスト

外観はもちろん室内もキレイに片づけられていてとても好印象でした。一般市場で売りに出せば2000万円は下らない中古住宅でしたが、諸事情によりあまり知られたくないのと早く売って現金化したいということで業者による買取りを希望されていました。

一般市場での売却価格に比べて業者買取りの場合は、リフォームを施したり販売利益も確保しなければいけないので、程度の差はございますが通常は市場価格の6~8割程度の価格になってしまうこともご理解いただき、査定価格を提示させていただきました。

業者買取りの場合は価格が安くなるというデメリットはございますが、内々で取引きを行うので周りに知られることもなく、売却後に不具合等の責任を負う必要もなく、また不要なお荷物等があればそのままにしておけることも多いなどのメリットもあります。

ローンの残債や売却資金の用途等によりある程度の売却希望価格を決めていれば、1社だけに査定依頼される方もいますが、多くの方は複数社に査定依頼をされます。当時も2社に査定依頼をされていて結果はもう一方の業者の方が高かったということで一旦は辞退となりました。

ところが数日後にもう一度相談に乗って欲しいというご連絡がありご自宅に赴きました。お話をお聞きしたところ、もう1社の買取査定価格は確かに手前どもより高かったのですが、壁紙や障子を補修して引き渡して欲しいと言われたとのことでした。

そのままの状態で売却できると考えていたところが思わぬ展開となり、補修は断ったものの、その後も高圧的な態度でせまってきたとのことでした。結局補修は撤回したそうですが、売却後も色々言われるかも知れないという不安もありお断りされたというお話でした。

売主は高額な査定を希望しますが、時には後になって難癖を付けてくる業者もいるものです。査定価格に固執することなく安心できる業者を選ぶというのも大事なことですね。