建物を新築した場合は、まず表題登記という手続きが義務付けられています。新築後、1ヵ月以内には登記しなければなりません。いわば建物を建築しましたよ、という申告義務です。

建物の表題登記の一部
居宅として登記されています
🏠 建物の種類は主に10種類ほどあります

居宅の他に、事務所や店舗、共同住宅、倉庫や料理店といったように、主なものが10種類ほどあってほとんどの場合はどれかに該当します。

マイホームとして購入したのであれば、当然居宅となるでしょう。居宅でないと住宅ローンが使えませんし、税務上の特例も受けることができません。

後々になって、例えば事務所として利用することになれば、原則1ヵ月以内に変更の登記が必要となります。

この場合、厳密に言うと住宅ローンも使えなくなりますので、金融機関からは一括返済等のご案内があるかもしれませんね。

事務所部分が全体のどの程度(半分以下か以上)の割合かによって、対応は異なってくるかとは思いますが、わざわざ申告する方は少ないでしょう・・・。

最初から事務所で利用するということであれば、申告しないと後々面倒なことになりますので注意しましょう。

🏢 住宅でも事務所として購入することはあります

既に住宅ローンを使って自宅を所有している方が、新築建売住宅事務所利用を目的として購入する運びとなりました。

当然、借入れは事業性のローンで、金利も住宅ローンに比べて少し高いです。

新築住宅ですので、最初に行う表題登記の建物種類は居宅とせざるを得ません。所有権を移転する前に事務所備品を運びこむわけには参りませんので、登記をする調査士さんも、見たままでの登記申請となります。

金融機関も一旦は融資するのですが、購入後には事務所への種類変更登記をするようにと覚書を要求してきます。しかも変更しなければ、全額繰上げ返済というとても厳しい内容のものです。

高い金利を払って借りるのに・・・と借りる側は納得のいかないところかとは思いますが、金融機関側としてはコンプライアンス上いたし方なしといった感じです。

種類変更の登記は自身でも簡単にできるのですが、専門家の土地家屋調査士さんに頼んで、滞りなく登記が完了するようにお手伝いさせていただくこととなりました。