新築住宅においては加入が義務付けられている瑕疵保険ですが、中古住宅でも加入することができます。
売主が宅建業者である中古住宅や中古マンションは、2年もしくは5年の期間で瑕疵保険に加入していることが多いと思います。
🏡 専門家による検査が必須となっています
瑕疵保険に入るためには、専門家によるインスペクション(検査)が必須です。
構造的な部分や雨水の進入が危惧される箇所の検査など、半日ほどかけて検査をします。
各検査項目の基準をクリアして初めて保険に加入することができるので、仮に基準を満たしていない部分があった場合には加入ができない、あるいはそこの部分を補修して加入を検討することになりますので、築年数が経過している物件になるほど、まあまあ加入できるハードルは高いと言えます。
築30年以上経過している中古住宅での加入を検討したことがあり、床下の換気口の面積が不足しているということで検査を通過できませんでしたが、お客様がどうしても購入したいということで、100万円近くの補修工事をして加入したことがありました。
予算内ということもあり、また保険加入により安心が付加されたということで、結果、納得のお買い物となりました。
🏡 床が少しでも傾いていると加入できない
住宅の床は、新築住宅であっても、特に木造住宅の場合には、完全に平らということはあり得ません。
もちろん平行感覚がおかしくなるほど傾いているということはございませんが、厳密に計測すれば完全に平らということにはなりません。
多少の許容範囲は国の基準でも定められていて、1000分の6、具体的には3mの間で2㎝近く傾いていると、健康被害の恐れがあるとされています。よほど平行感覚に優れた方でも気づかないでレベルかと思いますね。
通常、傾きが認識できるレベルだと恐らく3mの間で5~10㎝は傾いていると思います。とある温泉団地で15㎝ほど傾いている住宅を案内した時は、少し酔ったような感じになったのを思い出します。
瑕疵保険は床の傾きが認定された場合にも加入ができません。
もちろん補修すれば加入も検討できますが、どのくらい費用がかかるかによっては加入を見送ることも想定されます。
瑕疵保険加入は補償のみならず、住宅ローン減税やすまい給付金等の給付要件にもなっていますので、中古住宅を購入される場合には必ず検討しましょう!