ここ20年で、高齢者のおひとり暮らし世帯が2倍以上になったそうです。

高齢者おひとり世帯の方の約66%は持ち家というデータがありますが、建物の老朽化により引き継ぐ親族もなく、今後は賃貸住宅で暮らす単身高齢者が益々増えていくと予測されています。

高齢者を若者が担ぐイラスト
👤おひとり様高齢者の賃貸入居は難しい

そんな高齢者の方々が賃貸住宅に入居するとなった場合には、多くの大家さんが敬遠する傾向にあります。

理由はお金の問題ではなく、ご近所との関係も希薄になっているこのご時世で高齢者がひとりでいることは、病気になったり、今ではコロナの影響により最悪、孤独死をしてしまうことへの懸念です。

賃貸住宅で孤独死が起きた場合、特殊な清掃が必要であったり、遺品の整理、残置物の撤去などにかかる原状回復費用のほかにも、原状回復中は家賃も入らず、また事故物件となってしまえばその後の入居もままならなくなってしまい、大家さんの賃貸経営には大打撃となります。

中には身寄りのない方がいたり、遺族や保証人がいても負担を拒むケースもありますので、そうなると火葬などの手配や費用は大家さんが負担せざるを得なくなるケースも考えられるのです。大家さんにとってはかなりの負担になります。

保険の加入により費用的な負担は多少軽減できますが、心情的にはまだまだ敬遠する傾向にあるのが実情です。

👤おひとり高齢者の新居が決まりました

先日、20年以上住んでいた貸家が老朽化により解体することが決まったということで、新居を探すお手伝いをさせていただきました。80歳を超えたおひとり様高齢者の新居となると、なかなかハードルが高いと思い、協力業者さんにもお手伝いいただくことにしました。

お引越しまでは3ヵ月ほどありましたので、多少はのんびりと考えていたところ、協力業者さんのほうで早速に入居先が見つかったというご連絡をいただきました。賃貸専門の業者さんとは言えあまりにも早く決まったので驚きましたが、特別な条件が付くこともなく通常の賃貸契約での入居とのことでした。

お話を聞くと、お孫さんの勤務先が高齢者施設であったため、その施設のすぐ近くの物件だということでした。なるほど常に近くで様子を見られる近親者がいれば、大家さんも安心できるといったところでしょうか。

このようなケースは珍しく、まだまだおひとり様高齢者の賃貸入居のハードルは高いものですが、無事お引越し先が決まってめでたしでした。