道路沿いに目隠しフェンスを設置している光景は良く見かけますが、昔はほとんどがブロック塀だったのが、最近はアルミ製のおしゃれなフェンスを見かけることが多くなりました。中には味のある木製で施した、いかにも自作したようなおしゃれなフェンスを見かけることもあります。

一番下の木材のみビス止めしてあとははめ込んでいるだけのフェンス
一番下の木材のみビス止めしてあとははめ込んでいるだけ
▓ブロック塀は安全性に注意する必要があります

2018年6月の大阪北部地震で、大阪府高槻市立小学校のブロック塀が倒壊し、当時小学4年生の女の子が下敷きになって亡くなったのは本当に痛ましい事故でした。そもそも3.5mもあった塀に、設置が義務付けられていた「控え壁」という補強材を設けていなかったというのですから、もはや事件です。

古くなったブロック塀の安全対策はもちろんのこと、そういった場所を通る時には十分に注意したいですね。特に上部の笠の部分が剥離して落下する危険性が高いので、設置場所によっては、何かが起こる前にアルミフェンスなどへの交換を検討していただきたいところです。

松本市も、危険な状態のブロック塀等を撤去する際の費用を補助してくれます。沿道歩道などに面した80cm以上のブロック塀などで、簡易診断の結果、危険と判定されたブロック塀などを80cm未満となるように撤去する工事に対して、10万円を限度に撤去費用の2/3を補助してもらえます。

80cm未満を残すって何か中途半端なような気もしますので、全部撤去のほうが安価であれば、その費用に対して補助してもらえます。塀の材料や設置方法によっては、全部撤去したほうが安価に済む場合があるかもしれません。

▓アルミフェンスも当然、安全性には注意しなければいけません

アルミフェンスはブロック塀に比べて軽量ですので、倒壊したという事故はあまり聞きませんが、軽いので当然風には弱いです。強風によってフェンス自体が折れてしまうことは考えにくいですが、フェンスが風受けになって、足下の基礎の部分が倒壊してしまうという危険性があります。

業者さんに依頼すればしっかりと基礎工事を施してくれますが、自作で設置する場合には、この基礎部分の強度についてはしっかりと検討しなければいけませんね。

多彩でおしゃれなアルミフェンスですが、コストは建築材料と同様に上昇気味です。

新築建売住宅を購入いただいたお客様からいくつかご依頼がありましたが、自身の感覚では10年程前の1.5倍といった感じです。道路沿いの目隠しフェンス工事10m程度が、10年程前でしたら20万円前後だったのが、最近では35~40万円といった感じでコスト増となっています。

自作の場合は3~4割程度のコストダウンは可能だと思いますが、安全性を重視すれば業者さんにお願いすることをおすすめします。